廃棄物B

参考になりません!!!!!!

「スクラップ・アンド・ビルド」を読んだ

ざっくり

主人公「健斗」が祖父の介護を通して人生を再構築する物語。

注目したポイント

サラリーマン生活を退職により辞めた無職の健斗は明確な目標を持つことなく、毎日資格の勉強をしていた。勉強と並行して民間企業への就職活動も行っている。物語は常に健斗視点で語られるので、常に健斗の感じ方のフィルターがかかっている。そこが大きなポイントだと思った。健斗は祖父の介護を手伝う孝行孫だと思っているが、実は周りからは早く再就職しろと思われいるのではないか。特に健斗が弱者である祖父と肉体的強者である健斗自身を比べて、優越感に浸る瞬間があり、健斗が祖父を支えられているのではなく、祖父の存在が健斗を支えていると感じた。また、祖父は健斗の前でしばしば大げさに弱さを表現することがあった。健斗視点では祖父はよぼよぼの老人で弱者であるが、実際は祖父はもっと物事を理解していて、祖父の弱者としての振る舞いは彼なりの健斗とのコミュニケーションの取り方ではないのかと感じた。
筋トレに励み、肉体改造に励む健斗はまさに「スクラップ・アンド・ビルド」であり、物語の最後では見事に再就職を果たしている。