廃棄物B

参考になりません!!!!!!

「Au オードリー・タン 天才IT相7つの顔」を読みました

なぜこの本を読もうと思ったのか

Twitterでこの本の文章の一部に言及しているツイートを発見し、オードリー・タンという人物に興味を持ったからです。さらに、読みやすそうな雰囲気を持った表紙だったため、読書不足で活字を読むことが億劫になっている私でも、この本を読み切れると感じたからです。実際に、2日間のうちの隙間時間や読書のモチベーションがある時間に読み進め、一応すべてを読み切ることができました。

文章の特徴

これは私の知識不足によるものですが、固有名詞が読みづらかったです。特に個人名は日本人とは全く異なるため、ふりがなを見てもすぐに読み方を忘れてしまい、途中からは個人名は一種の記号のように捉え、正しい発音などは意識せずに読み進めました。

固有名詞を除けば、あまり難しい語彙は登場しませんでした。しかし全く詰まることなく読み切ることはできませんでした。読めなかった表現で特に印象に残っているのは、「黎明期(れいめいき)」、「枯山水(かれさんすい)」、「均す(ならす)」、「蜜月期(みつげつき)」、「跋扈(ばっこ)」、「楓(かえで)」などです。読めそうで読めなかったため、一人でとても恥ずかしくなりました。言葉の定義なども確認し、普段から使いこなせるようにします。

この本の文章はタン本人が書いているのではなく、彼女を含めた周囲の人へインタビュー等をした二人の著者が書いています。したがって、終始文章はタンの情報を伝聞する形での表現となっています。恥ずかしながらこういった本を読むのは初めてだったため、新鮮に感じました。

構成

タイトルにもある通り、本文は7つの章に分かれています。

Episode 1 35歳のIT大臣
Episode 2 天才児童
Episode 3 独学少年
Episode 4 メンターそして仲間たち
Episode 5 性別を超えた人たち
Episode 6 シビックハッカーからハクティビスト
Episode 7 未来の世界を想像する

この7つの章に加えて、著者によるタンへのインタビューをまとめたQ&Aのコーナーと著者によるはじめ・終わりの言葉、新型コロナウイルス感染症に対する台湾の防疫対策をまとめた付録からこの本は構成されています。台湾の防疫対策の付録は、タンを中心としたものではありませんでした。これはあくまでも付録であるので仕方がありませんが、意外にも70ページほどあり、ボリュームがあります。本文は190ページほどなので本全体の4分の1以上を占めています。

感想

オードリー・タンという天才の壮絶なエピソードはどれも面白かったです。彼女は記憶力にとても優れており、大量の資料の内容を短時間で読み、睡眠を通して覚えるといった並外れた能力も持っているエピソードなどは特に私たち凡人とは異なると思います。トランスジェンダーでインターネットを若年層から使いこなし、政治的な取り組みにも積極的に取り組む様子は、飄々としている印象を与える一方で、まじめで他者への思いやりを忘れない印象を与えていました。

また、知的好奇心旺盛でどんなことにでも興味を持ち、学ぶことはやはり大物に共通していると再確認しました。今回読んだこの本の主人公であるタンも知的好奇心旺盛でした。10代から技術書を出版したり、インターンに参加するなどしている人たちもすべて、知的好奇心旺盛です。うまくやることに必要なのは、やはり知的好奇心を持って幅広いことに挑戦することです。臆病者で怠惰な私も、この世界を生き残るには、腐った心をぶっ壊し、純粋な知的好奇心を持つ必要があるのかもしれません。大変です。